「河童」~2017年10月の稽古テーマ
書法道場でやっている「カッパ稽古」ー。
頭にお皿(お手玉・コースターなど)をのせて「カッパ」になると、なぜでしょう?
立ち方や蹲踞などがしっかりとします。たった、それだけで整うということは、カラダ本来のバランス調整能力は、かなり優れているということでしょうか。
カラダが変わるだけでなく、カッパになると、なぜだか、上機嫌になります。たった、それだけでご機嫌になるということは、アタマ(知識・意識・やり方)ではなく、カラダ(感覚・無意識・あり方)で生きた子供の頃の心地良さを、覚えているからでしょうか。
書の世界では、「嬰児」(えいじ、赤ちゃん)のような自然体で、「永字」(基本筆法)を扱うことを理想としています。老子(2500年前の伝説の思想家)も、「赤ちゃんこそ『道』を極めたスゴイやつだ」的なことを述べています(「専氣致柔、能嬰児乎」、「常徳不離、復帰於嬰児」)。
「カッパ」で「ワッパ」(子ども)になって無邪気に遊ぶ・・・。もしかしたら、書の本質に迫るものかもしれません。
◎「もし幼童の美しさを一生保つことができるなら、私は書を学ばなかっただろう」(田邊古邨)
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